3日間母親を体験して

“○○ちゃんって全然結婚願望ないよね!?”

私がよく友達に言われる一言。正直、子供の頃に“将来の夢はお嫁さん”なんて可愛い事を言う子もいるが、私は全然そんな子ではなかった。

私は現在27歳。不思議な縁もあるもので、今の仕事の一つにNannyがある。ご両親二人共お医者さんの赤ちゃんの面倒をみていて、“赤ちゃんいいなぁ”と思う気持ちが膨らむ一方で、 結婚への焦りの“あ”の字もプレッシャーの“プ”の字もない。それより、より慎重に結婚や子供を持つ難しさをまるで自分の事のように感じている。

日本語、文化講師そしてリサーチャー件コンサルタントの仕事をしている私は、これらの仕事とはまったく関係のない仕事をしたいなと思っていた。そんな時、日本語を話せるNannyを探している家族をみつけ今に至る。この仕事を引き受けてから3ヶ月、毎週赤ちゃんに会えるのがとても楽しみでしょうがない。 出会った当初はまだ3ヶ月の小さな赤ん坊の男の子で、とにかく大きな目で周囲の全てに興味津々。最近は小さな手でギュウ〜と私につかまる力も増してきた。だから、ほんの少しの赤ちゃんの成長に毎回会うたび嬉しくてしょうがない。“お母さんって、親ってこんな風に感じるのかな?”ってよく思う。他の仕事もしているので私がNannyの仕事をするのは基本的週2回程度。でも、先日クリスマスの時にご両親2人とも仕事をしなくてはならず、アメリカでは世間がお休みのクリスマスの休日中、3日間で31時間赤ちゃんの面倒を見た。この仕事を始めたばかりの頃は、小さな赤ちゃんを傷つけてしまってはいけないと恐る恐るしていた仕事も今では大分なれてきた。でも、3日間で31時間赤ちゃんの面倒を見るのは本当に大変で、仕事から帰ってきたらとにかく疲れて早く寝ていたのを覚えている。私の家族は以前からとても仲良しだし、小さな頃から両親の事を尊敬してこなかった事は一度もない。特に、私達家族の面倒を見ながらNPO法人を立ち上げてしまう母には本当Respect!! でも、クリスマスの3日間を通して以前にもまして母親の偉大さと、自分の母親に対する感謝の気持ちが膨らんだ。

“母は強し!”とよく言うけど、本当だなぁと思う。私が面倒を見ている赤ちゃんのお母さんはお医者さんで子供を生んで数ヶ月の内に少しずつ仕事に戻っている。仕事に行くと長い時は朝9時に出て、夜7時半ぐらいに帰ってきたり、患者さんの具合によって勤務時間は様々。とっても可愛い息子を置いて仕事に行くのは何時も辛そうで、仕事から帰ってきて凄く疲れているのに大きなスマイルを我が子に見せるお母さんは、本当に強くて美しいと思う。疲れは本当相当なものなはず。仕事の疲れだけでなく、赤ちゃんの夜泣きでの睡眠不足に、家事…やる事がつきない。もちろん、彼女が特別なわけではないと思う。私の母もまた、私が生まれるまでは病院勤めの看護婦をしていたが私が生まれてからは訪問看護に職を変えた。病院勤めの看護婦ではないので夜勤ということはなかったけど、昼間ず〜っと働いていた。 幼稚園の頃までは祖母が面倒を見てくれ、小学生に上がった私と弟は“鍵っ子”だった。“お母さんすごいな”と小さいながらに思ったのは、仕事前後の私の幼稚園の送り迎えに突然の雨にも負けずペダルをこいでいた母の姿だ。

この仕事をしながらふと考えるのは母親の偉大さ。小さな頃からの私の母のイメージは働く女性、だから女性も働くのが私の中では当たり前。私ももし将来結婚して子供を持つ事になったら仕事を辞める事はないだろう。母の記憶を思い出し、現在しているNannyの仕事を通し、仕事を続けながら母親になる難しさをより現実的に思いしらされた。でも、無理ではない。そして、それと同時に私にはない母親の強さとか美しさに気がつかされた。お化粧やきらびやかな服では出せない、そんな光を放つ母親という存在がどんなに美しいものか気づかせてくれたこの仕事にとても感謝している。

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